ラグビーは他のスポーツと比較した場合、コンタクトの要素がある分、他スポーツではあまり発生しない怪我をすることがあります。

注意していればそうそう大きな怪我はしませんが、少なくとも一定程度身体を鍛えなければ試合には出ることができないとしているチームも多くあります。

普段の練習から、不要な怪我をしないように意識しておいてください。

今回は、ラグビー選手によくある怪我と、その予防方法について触れていきます。


1.捻挫は非常に多い

ラグビーの選手なら、たいてい一度は足首の捻挫をしたことがあるでしょう。

ラグビー選手として上達するうえで、むしろ通るべき道であるなどと言う人も昔はいたくらいです。

ラグビーのスパイクはグラウンドにしっかり刺さり急激な方向転換などを可能にする反面、その動きに足首がついていけないと、捻挫する場合も少なくありません。

また、体重もそれなりの選手が多く足首への負担もかかりやすいですし、また密集の中で運悪く足首に乗られてしまうこともあるのです。

これを防ぐのに最も有効なのは、テーピングです。

事前にテープで足首の可動域を制限することで、無理な力が掛かるのを防ぐことができ、結果として捻挫を予防できます。

初めは走りにくいと感じるかもしれませんが、慣れてくると実はそれほどプレーに影響が出るわけではないことがわかるでしょう。

ただし、バックスでキックを担当するプレイヤーは、あまりきつくテーピングしないほうが良いかもしれません。

また、どうしてもテーピングが合わない人(かぶれやすい人など)は、同じような目的で作られたサポーターもありますので、それを活用しましょう。


2.肉離れも多い

試合中によく見かけるのが、ふくらはぎやハムストリングスの肉離れです。

ふくらはぎの場合は「つる」程度で済むこともありますが、ハムストリングスは一度肉離れを起こすと癖になりやすくなります。

予防には、準備運動段階での十分なストレッチを行うことと、ウォーミングアップを入念に行うことです。

また、試合前にビタミン系のゼリー飲料などを取って、ビタミン不足にならないようにしておきましょう。


3.頸椎捻挫

ラグビーなど格闘の要素があるスポーツに特徴的な怪我が、頸椎つまり首回りの怪我です。

ラグビーの場合、タックルやラックなどで首に強く衝撃を受けて、電気が走ったようなしびれを覚えることがあります。

頸椎そのものが痛むのではなく、首から肩にかけてのすじや筋肉を傷める怪我です。

これを予防するには、まずしっかりと首の筋肉を強化することです。

首自体は動かさず、手で力を加えて鍛えるトレーニングが安全性の面でも優れています。

また、日頃の練習前後から、首の筋肉もストレッチを十分に行っておきましょう。

通常は2~3週間ほど安静にすれば痛みが治まりますが、復帰後しばらくは首に負担をかけないようにしなければなりません。

また、首の場合は椎間板や人体を痛めている可能性が皆無ではないので、もし痛みが再発したときはすぐに受診することが必要です。


4.まとめ

ここで紹介したものは代表的かつ練習や試合に影響度が高い怪我ですが、他にも腰の怪我(椎間板ヘルニアなど)もよく報告されています。

怪我を予防するには、何よりも筋肉強化、運動前後のストレッチやケア、そして十分な休養です。

ラグビー選手として上達したいならば、これらをおろそかにしてはなりません。