ラグビーのパスでは、ストレートに放る場合もスクリューパスを投げる場合も、最後に重要となるのは手首のスナップです。

これが、パスの飛距離や安定性を決める要素になります。

普段のパスの練習でも徐々に手首は強くなっていきますが、より効果的に鍛えられるものなら、それを行うに越したことはありませんね。

ここでは、手首のスナップの鍛え方について触れてみたいと思います。


1.小指側が重要という特殊性を考えて

ラグビーのパスで使う手首のスナップは、特に小指、薬指、中指といった、手の外側で力をコントロールするという特殊性があります。

使う筋肉は野球ボールを投げるときと変わりませんが、手首のスナップの利かせ方が少し変わっているので、それも考えたトレーニングをするとより上達に結びつきやすいでしょう。

それも含めて、以下にトレーニングの方法をいくつか記載します。


2.手首のトレーニング


1.筋力トレーニング

軽いダンベル(初めは1kgなどでいいでしょう)を手で持ち、机などの台に腕を乗せます。

このとき、手首から先は台の縁の外に出るようにしておきましょう。

手のひら側が上に向くようにし、ダンベルを持って、地面側(手の甲の方向)にしっかり反らせたあと、反対側に手首を起こすようにします。

このとき、できるだけ意識して小指、薬指側から曲げていくようなイメージを持ってください。

これを、10回を1セットにして3~4セット行います。

慣れてきたら、負荷を大きくしてください。

トレーニング後はしばらく手がうまく動かず物を落とす可能性があるので、注意してください。


2.ボール投げ

パートナーと向かい合い、ソフトボールなどを、手首の力だけで投げてキャッチボールしましょう。

ラグビーの動きとは少々異なりますが、実際にボールを飛ばすという動作の中で鍛えることができるので、良い効果が期待できます。

回数は多くなくて良いので、できるだけ早い球を投げられるようにしてください。


3.軟式テニスボールを握る

これはスナップではなく握力のトレーニングですが、野球選手などがよくやっています。

軟式テニスのボールのような、ゴム製のボールを気が付いたら常にグイグイと握って鍛えるのです。

ラグビーのパスで考えると、手首のスナップというよりは、最後の球離れの際に補完的に使う指の力を鍛えていると思ってください。


4.遠くにパスを放る練習をする

最後は、やはりラグビーのボールを使い、パスを投げることです。

できるだけ速く、遠くにパスを投げられるように自分なりに考え、工夫をしながら何度もパスを投げてください。

もちろん、先輩プレイヤーにアドバイスをもらってもいいでしょう。

スナップの強さを鍛えるのも大事ですが、実際のパスの動作の中で、コツを覚えていくことが最終的にはとても重要です。


3.まとめ

ラグビーではパスを上達させることは、試合中のミスを減らすことにもつながります。

ラグビーの試合中は何度となくパスが行われますが、重要な局面でパスのミスが起こったり、取りにくいパスを投げてプレー全体のスピードが落ちたりすることはよく見かけることです。

少しでも制度が高く速いパスを投げられるよう、手首のスナップはしっかり鍛えておきましょう。