ラグビーのフォワードは、ボールを奪い合う肉弾戦を繰り広げるため、強力な筋肉が求められ、強い力を使うポジションです。

ボールが展開され、ポイントができると、そこにすぐさま駆けつけ、ボール獲得のために再びその密集の中に飛び込んでいきます。

各ポジションにより、早く着く者と遅く着く者が出てきます。

ラグビーのフォワードは、スクラムを組む際の3つの列に分けて呼ばれますので、それぞれの集団ごとに動き方を説明します。


1.第3列の動き


1.ナンバーエイトの動き

スクラムでは最後尾で、スクラムハーフに球出しをするポジションであるため、フォワードの中でも、最初に動き始めるポジションです。

攻撃では、スクラムサイドを突破する役割をし、バックスのライン攻撃の際は、ラインをカバーする動きをします。

ブレイクダウンした時に、フランカーと同じく、ボール獲得のために、最初に密集に飛び込んでいきます。

フランカーよりも動きに自由度があり、上達すると、全体を見ながら、効果的な動き方をすることができるようになります。


2.左右フランカーの動き

オープンサイドのフランカーとブラインドサイドのフランカーという具合に、分けることもありますが、一般的には、左側が6番、右側が7番になります。

スクラムの左右に位置し、ナンバーエイトよりも速く、ラインに沿ってカバーに走ります。

内側に相手がカットインしてきたら、タックルで防ぎます。

このポジションは、タックルをすることが多く、上達の度合いをタックルの成功率と頻度で計ることができます。

ラグビーでは、タックルマンと呼ばれます。


2.第2列の動き

第2列とは、左右のロックを指します。

スクラムでは真ん中の柱になる部分で、ラインアウトでは、ボールをジャンプしてキャッチするポジションです。

長身の選手がこのポジションには向いています。

縦へ突進する力が必要です。

やや遅れてブレイクダウンしているポイントに到着し、突進力で、モールやラックを有利にします。

動き方としては、常に縦への突進と、ジャンプ力が求められるポジションです。


3.第1列の動き


1.左右プロップの動き

スクラムでは、最前列で相手と戦っています。

プロップは、チームの中でも、押す力の強い、岩のような体型の最重量級の選手を配置します。

なかなか、ボールに関わることが少ないポジションですが、現代のラグビーでは、ラインに入って、ポイントを作ったり、バックスラインのカバーリングに入ったりする能力も求められます。


2.フッカーの動き

第1列の真ん中で、スクラムでは、主にスクラムハーフが投げ入れたボールを右足のかかとで後ろに運ぶ仕事をします。

左右のプロップに比べると、体重はやや軽めでも良く、フィジカルや、ハンドリング、走力のあるフッカーが望ましいですね。

ライン参加や、カバーリング能力も求められます。

スクラムの際は、最前列ですが、それ以外は、走力や突破力を発揮できるポジションです。


3.まとめ

現代のラグビーは、フォワードの走力が求められるようになってきています。

一時攻撃でのラインブレイクがなかなか難しくなった今、フォワードのライン参加や、カットイン攻撃が、ゲインライン突破にもっとも有効な攻撃になりつつあります。

狭い地域で、いかに有利にボールを前に進めるかを競い合っているのが、現代ラグビーの特徴です。