ラグビーは15人で行うスポーツですが、実はセブンズという7人制ラグビーもあります。

2015年までは「東京セブンズ」という世界トップクラスの大会も開かれていました。

2016年のリオオリンピックから正式種目となることが決まったことで、セブンズは今かつてないほどの注目を集めています。

日本では2019年のラグビー(15人制)ワールドカップ、そして翌年2020年の東京オリンピックではセブンズと、2年続けて世界レベルのラグビーを見られることになります。

リオオリンピックでのセブンズを堪能するためにも、今回は15人制と7人制の違いを見ていきたいと思います。


1.ルール

セブンズのルールや反則は、基本的なところでは15人制と同じですが、主な違いを挙げていくと以下のようなポイントになります。


1.人数

当然ですが、7人対7人で試合を行います。
ただし、グラウンドは15人制と同じ広さになりますので、1人がカバーするスペースが倍以上に広くなるわけです。


2.時間

15人制では前半と後半それぞれ40分の合計80分ですが、セブンズでは前後半7分ずつ、合計14分です(決勝戦だけ10分ハーフ)。

あっという間に終わってしまいそうですが、スピーディーな試合展開なので、意外と短すぎるという感じもしません。

その分、セブンズでは一日に2~3試合ほどは普通に行います。


3.スクラム

セブンズではフォワードが3人、バックスが4人という構成で、このフォワード3人でスクラムを組みます。

15人制ラグビーのような、激しい押し合いはありません。

むしろ、素早くボールを出すことを目的に組むスクラムです。


4.ゴールキック

トライの後のコンバージョンやペナルティキックは、ボールを地面に一度バウンドさせるドロップキックで行います。

プレースキックだと時間がかかるため、ドロップキックで試合をどんどん進めるということからこうなっています。


2.セブンズの魅力とは

15人制ラグビーとは違うセブンズの魅力とは、どんなところにあるのでしょうか。


1.プレーが見やすい

グラウンド上の人数が少なく、プレーが圧倒的に見やすいのが人気の秘密だと言われています。

特にブレイクダウンでは、15人制ラグビーだとごちゃごちゃとしてどうなっているのか分からないことのほうが多いのですが、セブンズの場合は、ブレイクダウンにかける人数はせいぜい2~3人です。

初心者の人でもグラウンド上で何が行われているのか理解しやすいでしょうし、15人制ラグビーをよく知る上でも役に立つでしょう。

必然的にボールが出るのも早くなるため、スピード感も違います。


2.スピード感

何といってもスピード感は競技としての最大の魅力です。

一人ひとりが動けるスペースが広いのでプレースピードが速いことや、攻撃が守備を抜き去ってしまえばすぐにトライを取れるので、7分ずつの攻防でも得点はかなり動きます。

3.個人技がモノを言う

人数が少ないセブンズでは、個人技の優劣で差がつく要素も大きいと言えます。

独特のステップで抜き去るシーンなどは会場が一気に盛り上がりますし、フィールドがすっきり見えるので、個人技の切れ味などもよくわかるのではないかと思います。

15人制ラグビーではスペースが限られていて十分に発揮できなかった技も、セブンズでなら最大限に活かされることでしょう。

選手によっては、セブンズを経験して個人技の上達を図った人も多くいます。


3.まとめ

上で触れたとおり、セブンズの魅力は、見やすいこと(わかりやすい)、スピード感、個人技がより魅力的になっているのではないかと思います。

リオオリンピックももうすぐやってきますので、まずはテレビにかじりついて(現地で見られる人はぜひそうしてください)、セブンズの魅力に触れてみましょう。

そして、2020年にはまさに日本で見られるチャンス、東京オリンピックがやってきます。

男子だけでなく女子の大会も盛り上がってきていますから、これからは15人制だけでなく、セブンズの大会も積極的に見に行ってみてはいかがでしょうか。

また、15人制ラグビーをやっている人も、15人制ではなかなか見られないプレーが見られるので、上達のヒントを掴むこともできるかもしれませんね。