密集の中で肉弾戦を繰り広げるフォワードに対して、バックスであるスリークォーター・バックは、ボールを持って走り、決定的な仕事をするという意味では、ラグビーのポジションの中でも華のあるポジションですね。

スリークォーターによるライン攻撃は、ラグビーというスポーツの一番の見せ場でもあり、観客を沸かせるプレイです。


1.スリークォーター・バックという名称

スリークォーターというのは、4分の3という意味ですね。

簡単に説明すると、各ポジションを8つのブロックに分けて、その中で6番目のラインにいる11番から14番までを8分の6=つまり、4分の3と呼んでいるのです。

これは、昔から言われていた言葉であって、あまり深く考える必要はありません。

ちなみに、昔のラグビーでは、フォワードを7人で組んで、今のナンバーエイトの位置をスタンドオフの横や、フルバックの横に置くこともあったようです。

2. スリークォーター・バックの各ポジション


1.ウィング

バックスのラインの両サイドに位置する、11番と14番です。

ウィング・スリークォーター・バック(WTB)と書きます。

展開後の最終ポイントの位置にいることで、トライを取る、フィニッシャーとしての役割を担っています。

足の速さと同時に、相手を抜くステップなどの技術が求められます。

また、最近では、相手を突き飛ばしていく強さを持つことも重要とされ、左右それぞれ違った特色をもつことで、戦術の幅も広がります。


2.センター

ラグビーでは、スタンドオフの次に球を渡されるポジションで、左右それぞれ、12番と13番です。

センター・スリークォーター・バック(CTB)と書きます。

ライン攻撃では、相手センターとの衝突とせめぎ合いで、突破する役割を担っています。

インサイドセンター、アウトサイドセンターという形で、コンタクトが強く、力での突破が得意なセンターを内側に、ステップなどの走力に長けたセンターを外側に配置することもあります。

守備では、タックルを外すと、ラインの裏に出られてしまうため、重要な役割を担っています。

最近では、インサイドセンターに特に、体重がある選手を使って、ゲインラインを力で突破しようとする傾向があります。


3.センターの強さがバックスの展開力を決める

ラグビーでは、バックスのラインの攻防を左右するのは、優れたセンターの存在が大きいと言われています。

バックスの展開力と守備力をけん引する役目をするのがセンターです。

相手を抜く走力、そして、当たり負けしない身体を作る練習をしてください。

ラグビーでは、上達すると、センターでおぜん立てして、ウィングや、インサイドに返してトライを奪うというのが、展開でよく見られる攻撃になります。


3.まとめ

スリークォーター・バックによるラインの攻防は、ラグビーの醍醐味と言って良いでしょう。

相手より上回るパフォーマンスをするためには、トップスピードの向上と格闘要素である、ハードタックルの習得、さらには、ステップやハンドオフなどの技術も練習しましょう。

展開力を持つためには、ショートパントやグラバーキックなどによる裏への3次元的攻撃パターンを習得することで、さらなる上達が見込めるでしょう。