ラグビーというスポーツの不思議さは、そのルールの種類の多さと複雑さにあります。
格闘技的要素を多く含みながらも、この複雑なルールと反則規程により、身体と頭の両方を使ってプレイすることを求められます。
ペナルティキックが反則の代償として与えられますが、そこから、プレイの選択をすることで、試合展開を変えることにもなっていくのです。
1.プレイスキックでゴールを狙う
グラウンドコンディションや角度にもよりますが、ゴールバーを越えることで、3点入ります。
よく、試合の序盤の得点機会が来た時に、ペナルティキックでゴールを狙うことが多いですね。
それから、前半終了間際や、試合終了間際に残り時間を考えて、逃げ切りをするためにやることも多いですね。
実力が拮抗している場合や、相手よりも、やや体力的に劣っていて、攻撃力に不安がある場合は、ペナルティキックによるゴールによる得点を重ねることが、勝負を有利に進めることになります。
つまり、少ない得点機会を確実に点数につなげていくことも、試合に勝つには重要なことなのです。
試合の進め方が上達するには、点の取り方を考え、残り時間を意識した上で、プレイの選択をしていくことが大事です。
2.ペナルティキックからトライを狙う攻撃の種類
1.タッチキックからトライを狙う
多く使われる攻撃で、ラインアウトからモールを作り、押しこみます。
2.スクラムからトライを狙う
敢えてスクラムを組み、相手フォワードを組ませて、セットプレイでトライを狙います。
自信のあるサインプレーがあればこの時に使ってみましょう。
3.クイックスタートでトライを狙う
相手の守備陣形が整う前にチョン蹴りでスタートさせます。
相手は、10メートル下がってプレイしなければならないため、素早く前進すれば、10メートル以上進むことができます。
4.キックパスでトライを狙う
オープンサイドにスペースがあった場合、ウィングに低い弾道でキックパスをします。
これもスペースがあり、クイックでやることで成功します。
3.守備から攻撃への転機に!
自陣でペナルティキックを貰った場合は、確実にタッチキックに出すことがまず大切です。
ラインアウトからの攻撃は、急がず、モールを作ってから、サイド攻撃をして、少しでも前進しながら、相手のスペースを探し、攻撃の糸口を探します。
危険な地域を脱したら、ボールを繋いでいく戦法―ポゼッション優先にします。
なかなか前進できない場合は、テリトリー優先で、相手の陣地のスペースを見つけ、ロングキックで、バウンドさせてタッチに出るようにします。
3.まとめ
ラグビーにおいて、ペナルティキックは重要な場面です。何度もあります。
逆に言うと、いかにペナルティに繋がる反則をしないで試合をするかということが重要ですし、難しいということでもあります。
攻撃の起点にもなるペナルティをいかにして出さずに試合を進めて行くかを考えることが、ラグビーを上達していく上で重要だということです。
上に示した攻撃パターンの選択は、地域により、試合展開により、変わってきます。
また、最近は、ゴールを狙うことが軽視されがちですが、ラグビーはボールゲームです。
実力が拮抗している相手との試合では、ペナルティキックでゴールを狙うことで確実に得点を重ねることになります。
得点を重ねることが、相手にプレッシャーをかけることにつながり、平常心が無くなり、プレイが雑になったり、簡単なミスを犯したりもするのです。