ラグビー選手は、試合はもちろん普段の練習でも激しく体力を消耗し、また身体への負担もかなり大きいものがあります。
食事を通じて身体づくりや筋肉の修復を行うわけですが、食事だけでは栄養素が十分に摂れないこともあります。
そんなときに役立つのが、サプリメントなどの補助食品です。
ただし、サプリメントだけで栄養を取ろうとしても、それはそれであまり効果的ではありません。
あくまで栄養は食事からとることを基本にし、サプリメントは補うためのものという意識を忘れないようにしてください。
ここでは、ラグビー選手に役立つ栄養素を摂れるサプリメントをいくつか紹介します。
1.タンパク質・アミノ酸系
まず必須なのは、身体作りの材料となるタンパク質とアミノ酸です。
タンパク質が不足すると筋肉を作り出す材料が不足し、トレーニングの成果が出ないばかりか、壊れた筋線維を修復できず、ダメージが長く残ります。
ダメージが残っている状態では練習も効果が薄くなり、上達どころではなくなります。
それを防ぐために、以下のようなものを利用する選手も多いです。
1.プロテイン
サプリメントとしてはとてもポピュラーでよく知られています。
ラグビー選手でもほとんどの人が少なからず使用していると思います。
大量のタンパク質を一気に取ることができるので、肝臓への負担もかかりやすいとされていますから、一日に摂取する量には注意しましょう。
種類によっては、体重をアップしたいときや余分なカロリーを極力減らしたものなど、用途に合わせて使うことができるものもあります。
トレーニング前後や就寝前、起床後などタンパク質が不足しやすいときに摂ると良いでしょう。
2.アミノ酸
タンパク質を分解したもので、吸収が速く効率よく筋肉に届けることができます。
最近は、筋肉の成長を促すものや疲労回復により効果があるものなど、目的に合わせたいろいろなアミノ酸が開発されています。
特にラグビーの一日の練習を考えると、ウェイトトレーニング直後などに利用すると効果的なものが多いと思いますので、予算に合わせて試してみると良いでしょう。
2.ビタミン系
ビタミン類は体のコンディションを整えるために大切な要素ですが、身体の消耗が激しいラグビーの選手は、より一層気をつかってほしいものです。
以下のサプリメントがポピュラーです。
1.マルチビタミン
実はビタミン類は、どれか一つを大量にとってもあまり効果を発揮しません。
それぞれのビタミンが互いに助け合って働くため、いろいろな種類のビタミンをまんべんなく摂取する必要があります。
風邪をひいたときにビタミンCがよいとされていますが、それだけを大量にとっても今ひとつ働きが悪いのです。
そこで、多様な種類のビタミン類をしっかりと摂取できるようにした「マルチビタミン」というサプリメントがあります。
これを常備しておくと、栄養バランスを考えるうえで助かるでしょう。
2.ビタミンC
運動によって発生した活性酸素を打ち消す抗酸化作用があるほか、コラーゲンなどと一緒に働いて関節などの結合組織を強化します。
関節や筋組織にもダメージが蓄積するラグビーでは、特に必要なサプリメントとも言えるでしょう。
3.ビタミンB群
身体作りと言うよりは、エネルギーを作り出すのになくてはならないビタミン類です。
3.ミネラル系
ラグビーでは汗と一緒に失われやすいミネラルも、サプリメントで補給すると良いでしょう。
1.鉄分
血中で酸素を運ぶ赤血球をつくる材料です。
不足すると貧血を引き起こすことがあるので、サプリメントで補うとよいでしょう。
2.カリウム、ナトリウム、カルシウム
どれも基本的には食事から摂取しやすいものですが、汗と一緒に大量に失われやすい栄養素です。
必要であれば、サプリメントをうまく使って補給してください。
特にカルシウムは骨の強化や筋肉への信号伝達に必要な栄養素で、牛乳や小魚などから摂れますが、日本の食事にはあまり多く含まれていないため、意識的に摂る必要があります。
4.まとめ
サプリメントは過剰に摂取すると体に悪影響が出るため注意が必要ですが、一日の目安摂取量以下であれば安心してよいでしょう。
サプリメントをうまくつかって身体を作ったりケアすることができれば、怪我もしにくい身体になり、上達も早まるはずです。
効率的に上達するには、常に良いコンディションを保つことが重要です。
必要に応じてお医者さんなどにも相談し、上手にサプリメントを使いましょう。