正式名称を「ラグビーフットボール」といいながら、ほとんどの場合ボールを手で扱うラグビー。
ボールをつないでトライを奪うには、どんな時でも思い通りにボールを手で操れなければなりません。
そればかりか、ボールを前に落としてしまうと「ノックオン」という反則を取られ、相手にボールが渡ってしまいます。
あとちょっとで逆転トライだ、というところで、ボールを手から落として反則を取られるというシーンもよく見かけますよね。
ハンドリングは簡単な要素に見えて、実はとても大切な技術です。多くの一流プレイヤーが、常日頃から暇を見つけてはボールを触っていると語っています。
ここでは、ラグビーのハンドリングが上達する練習をご紹介します。
1.片手で扱ってみる
手のひらにボールを乗せ、軽く上にあげた後、くるっと手のひらを返して、落ちてきたボールを手の甲で受け止めます。
今度は手の甲でボールを軽く上げ、また手のひらで受け止めます。
これを繰り返すだけですが、足は動かしてはいけませんし、上半身もできるだけ動かさず、腕だけを動かすようにしてください。上達のコツは、ボールの重心を上手に受け止めることです。
慣れてきたら、ハンドリングスピードを上げてできるだけ速く繰り返してみましょう。10秒間で何回できるか、チームメイトと競争すると楽しく練習できます。
2.ボール回し
(1)足の下で
右足を上げて片足立ちになり、太腿の下で右手から左手にボールを受けます。そのまま太腿の上に持っていき、今度は右手で受けて、また太腿の下に。
これを繰り返しますが、左側も同じように行います。
(2)股の間で
腰を低く落とした状態で、片手で前から股の間にボールを通し、もう一方の手で後ろからボールを受取ります。
受取ったら前に回し、反対の手で同じようにボールを回します。上から見たときに8の字になるイメージですね。
できるだけ速く回せるようになると、だんだんボールの扱い方が掴めてくるはずです。
慣れてきたら、今度は逆回転にも挑戦しましょう。つまり、ボールを股の後ろから通し、前で受け取ります。これは意外に難しいかもしれません。
3.いろいろな投げ方でパス
二人、あるいは三人で、ボールを投げ合ってみましょう。思い切り投げるのではなくパスする程度でいいですが、いろいろな投げ方をしてみてください。
後ろに手を回してパスしたり、縦や横に回転をつけたり、自由に投げてみましょう。
受け取るのも大事な練習です。
両手で受けるのはもちろん、片手で受ける練習もしておきましょう。
4.走っているときにボールを落とさないように
ボールを持って走っているとき、相手にボールを叩かれて落としてしまうとノックオンになります。
ハンドリングの練習では意外に見落とされがちな要素ですので、これも練習しておきましょう。
まず、プレイヤーの前に5~6人(いなければ2人程度でも構いません)、左右に分かれて立ちます。
プレイヤーはボールを片方の脇に収めしっかりと腕でホールドしながら、その間をゆっくり通っていきます。
このとき、ほとんど足踏みしているような感じで少しずつ前に進みますが、腕と足は全力で走っているときのようにしっかりと振ります。
プレイヤーの左右に分かれたメンバーは、横や後ろから、ボールを叩きます。
あまり意地になって強くたたく必要はありませんが、不意にボールを叩かれても落とさないように、しっかりとボールを狙いましょう。
1セット10秒程度で、左右それぞれ2~3セットくらいでよいでしょう。
5.まとめ
ラグビーのハンドリングは、手や腕がボールになじむほど上達していきます。昔は学校の行き帰りに必ずボールを持っていたという話もよく聞きました。
上に紹介した練習だけでなく、自分なりにボールを扱う方法をいろいろと試してみましょう。